「毛が埋もれる」~Vライン処理の肌トラブル

人間の体毛は皮膚の内側に毛根があり、そこから伸びた毛が毛穴から皮膚の外側に出てくる仕組みになっています。

しかし、カミソリなどで自己処理を繰り返すと、毛穴から毛が出てこず、皮膚の中に埋もれてしまうことがあります。

このような現象は「埋もれ毛」、または「埋没毛」と呼ばれており、ムダ毛を自己処理している人に起こりやすい肌トラブルとして知られています。

埋もれ毛になると当然、カミソリや毛抜きで自己処理することができず、しかも埋もれた毛によって黒いブツブツができてしまうので、見た目が悪くなってしまいます。

さらに、埋もれた毛の先端が皮膚の内部を刺してしまうことがあり、内出血を起こしてしまうこともあるので、埋もれ毛ができたらなるべく早めに対処することが大切です。

埋もれ毛ができる原因は?

埋もれ毛ができる主な原因は、ムダ毛の自己処理によって肌が傷ついてしまうことです。

カミソリや毛抜きでアンダーヘアを処理すると、カミソリの刃が当たったり、皮膚を無理に引っ張ったりすることによって皮膚が傷ついてしまうことがあります。

皮膚は傷を修復するため肌表面にかさぶたを形成し、その結果、毛穴がかさぶたでふさがれてしまいます。

すると毛が表に出てこられなくなり、肌の中に埋もれたまま成長し、埋もれ毛になってしまうのです。

さらに皮膚へのダメージが繰り返されると、肌の厚みが増し、埋もれ毛が起こりやすくなる傾向にあります。

埋もれ毛が起こりやすい処理方法

カミソリ

カミソリは費用をかけず、手早くムダ毛を処理できる便利なアイテムですが、カミソリの刃は非常に鋭く、アンダーヘアをカットすると同時に皮膚を傷つけてしまうおそれがあります。

最近のカミソリは肌に負担がかからない工夫がほどこされていますが、それでも短期間にお手入れを繰り返すと肌にダメージが蓄積し、肌が炎症を起こす可能性が高くなります。

特にビキニラインは他の部分に比べて皮膚が薄く、ガード付きのカミソリでも傷がつきやすいので要注意です。

毛抜き

毛抜きは刃を使わない処理方法なのでダメージが残りにくいと思われがちですが、毛をつかんで引き抜く際、皮膚が強く引っ張られるため、毛穴まわりに大きな負担がかかってしまいます。

実際、毛抜きを使った後は皮膚から出血が起こるケースが多く、かさぶたができやすいため、毛抜きは最も埋もれ毛が起こりやすい処理方法と言われています。

埋もれ毛になったらどうすればいいの?

埋もれ毛になると、針や爪などでひっかいて無理やり毛を引き出したくなりますが、そうすると皮膚にさらに傷がつき、埋もれ毛が悪化するおそれがあります。

そのため、埋もれ毛を見つけてしまったら、決して無理にほじくり返そうとせず、以下の方法を試すことをおすすめします。

ピーリングコスメを使用する

埋もれ毛の直接の原因は、かさぶたや厚い角層に毛穴がふさがれてしまうことにあります。

硬いかさぶたや角質層は普通に洗っただけでは落とすことができないので、まずピーリング効果のあるローションや石けんなどを使用し、角層を柔らかくすることが大切です。

繰り返し使用するとかさぶたや厚い角層が自然にはがれ、毛穴から正常に毛が伸びてくるようになります。

レーザーでケアする

埋もれ毛を手っ取り早く解消したい方は、皮膚科などでレーザー施術を受ける方法がおすすめです。

レーザーは毛のメラニン色素に反応して熱を発し、毛根にダメージを与える仕組みになっているので、埋もれ毛だけをピンポイントで除去することができます。

その際、周辺の皮膚や組織を傷つける心配がないので、肌に負担をかけずに埋もれ毛をケアする方法として注目を集めています。

また、埋もれ毛の問題を解消するだけでなく、ムダ毛そのものもお手入れすることができるので、一石二鳥と言えるでしょう。

アフターケアを念入りに行う

埋没毛は自己処理によるダメージが蓄積することで起こる炎症が原因なので、お手入れ後のアフターケアをしっかり行うことで埋もれ毛を防ぐことができます。

具体的には、アンダーヘアを処理した後、ローションなどで保湿するのがベスト。

このとき使用するローションはなるべく無添加のものを使用し、デリケートな肌に負担をかけないよう注意しましょう。

消毒する

肌の炎症は傷口に雑菌が繁殖するとさらに悪化する傾向にあります。

そのため、自己処理後は殺菌作用のある消毒剤などを使用し、肌を清潔に保っておくと炎症の悪化を予防することができます。

ひんぱんに処理しない

ムダ毛は何度処理しても生えてきてしまうので、こまめにケアしておきたいところですが、ひんぱんに処理を繰り返すと肌のダメージが蓄積し、埋もれ毛が起こる原因となります。

そのため、カミソリや毛抜きによる自己処理はある程度時間を空け、肌の回復を待ってケアするようにしましょう。